「理想の相手がいない」「結婚に縛られず自由に暮らしたい」など理由はさまざまですが、生涯独身を貫く人が男女問わず増えています。
一昔前は、結婚をして家庭を持ち子孫を残すべきという考えが定着していましたが、現在はそれぞれ好きな生き方を選択する時代になり、結婚に対してもかなりフランクになってきましたよね。
そこで今回は、生涯独身のメリット・デメリットから結婚の本当の意味について考えていこうと思います。生涯独身でいたい方や興味がある方、ぜひ参考にしていただければと思います。
目次
生涯独身者は年々増加傾向に

生涯未婚率(未婚割合)は直近の20年で急激に増加しており、このままのペースで進むと2030年には男性の3人に1人、女性の4人に1人が生涯未婚であるという予測が立てられています。(国立社会保障・人工問題研究所の統計より)
実は日本だけでなく、フランスやイギリスなどでも未婚率が高まっており事実婚率も高くなっているようです。結婚をしなくても同棲をし子供を持ち、生活自体は結婚をしている夫婦となんら変わらないという人も多いです。
生涯独身と一括りで言い表しても、パートナーがいる人、パートナーがいない人など形はさまざま。収入格差が全くないとは正直まだ言い難いですが、それでも女性の社会進出が進み、政府が推進する女性が輝く社会が構築されつつあり、生涯独身と聞くと男性のイメージが強いかもしれませんが、男性だけでなく女性の生涯独身率も高くなっています。
今ではすっかり親がお膳立てするお見合いなども少なくなり、個々の結婚に対する考えや感情が尊重され、結婚への自由度の高さが伺えます。
生涯独身でいるメリットとデメリットは?
ではここからは生涯独身でいるメリットとデメリットをご紹介します。
年齢が高くなればなるほど出会いが減り、結婚のハードルが高くなります。
後々「やっぱり結婚しておけば…」と思っても時間は戻ってきません。後悔をしないためにもメリットとデメリットを理解したうえで決断するようにしましょう。
生涯独身でいるメリット

お金を自由に使える
家賃や水道・電気・ガスなどの公共料金の支払いが済んでしまえば、残ったお金の使いみちは自由!
貯金や趣味、交際費、美容代など既婚者に比べかけられるお金が多く、満足感も大きいですよね。
ちなみにサラリーマン男性のお小遣いの相場は36,000円程度、既婚女性のお小遣いは専業主婦10,000円、共働きでも20,000円前後が相場だと言われています。
生活スタイルに縛りがない
寝るのも起きるのも、休日の過ごし方も食べるものも引越し先も自分の思うまま。家庭を持つと相手のペースに合わせて生活をしなければならないことが多く、ストレスが溜まることも多いですが、独り身なら全てが自由。
仕事に精を出せる
生涯独身でいることで、仕事を優先した生活ができます。
結婚をすると家庭や子供がベースの生活になりますから、仕事を急に休まねばならない日だってありますし、転勤や出張でさえ思い通りにすんなりはいきません。
特に女性の場合、出産時には仕事を休まねばなりませんし、家事や育児はいまだ女性の方が負担が大きいですから体力的にもメンタル的にも負担が大きくなります。その点、独身子なしならば仕事に没頭した生活ができます。
若々しい
結婚している人としていない人では、結婚をしていない人の方が若く見られやすい傾向にあります。何かに縛られることもなく自分に素直に生きている人が多く、表情や発言にも表れますよね。また、女性は化粧品やエステ、衣服にお金を存分にかけられる点でも若く見られやすいようです。
あまりプライベートの時間がない既婚者よりも時間が自由に使える独身同士で一緒に出かけたり飲みに行く機会が多くなるため、その点でもノリや振る舞いが若い子に染まりやすいのかもしれませんね。
挑戦や失敗が怖くない
挑戦することはいいことですが、もし失敗していまったときに失うものも大きいです。
既婚者は、守るべきものがありますから、新しい挑戦や失敗が怖くなりますよね。でも、独身であれば失うものが少ないですから新しい挑戦もしやすいですし、失敗しても自分の経験や糧になり、自分の強みにできます。
起業・転職・海外移住と自分の思うままに進むことができる点は独身者の強みでしょう。
自由に恋愛ができる
結婚は自分たちだけでなく、親や親戚も絡むことですから嫌になったら離婚…とそう簡単にはいかないですよね。さまざまな手続きもありますし、手間も時間もかかります。
その点未婚の良いところは自由に恋愛ができるところ。嫌なら別れれば良い話ですし、いくつになっても好きなときにトキめいて感情に素直に行動することができます。
生涯独身でいるデメリット

老後が不安
親は自分が老後を過ごす頃にはいないでしょうし、老後一人で過ごす可能性が非常に高いです。
身体の調子が思わしくないかもしれない…車の免許を返したらどうやって買い物へ行けばいいのだろう…パートナーや子供、孫がいる人が羨ましく見えるかもしれない…
など生涯独身でいることに対して未知の不安はとても大きいです。今はよくても気づいたときには過去には戻れないですからね。
周囲の目が痛い
生涯独身者は年々増え続けていますが、それでも結婚適齢期を迎えると必ず周りから「まだ結婚しないの?」と聞かれますよね…。
自分で選択して生涯独身を選んだとしても周りからは哀れみの目を向けられることだってありますし、周囲の目が辛いと感じることや孤独を感じてしまう日がくるかもしれません。
働き続けなければならない
夫婦であれば、もしどちらかが病気になり働けなくなっても一方が稼いでくれれば暮らしていけますが、生涯独身を選択したのならば身体を壊したとしても働き続けなければなりません。(保険などで賄える場合もあります。)
親の世話
親の介護が必要になったとき、家族を持っている兄弟よりも独身であることからフットワークが既婚者に比べ比較的軽いあなたが率先して動く必要がでてくるでしょう。
また、パートナーがいれば分担できることも、全てあなたがしなければならず、精神的にも金銭的にも体力的にも負担は大きいです。
生涯独身のメリット・デメリットから紐解く結婚する本当の理由

「なぜ結婚するの?」と周りの既婚者に聞けば、大体の人が「愛する人ができたから」「一生添い遂げようと決めたから」と言った相手ありきの答えが返ってくることでしょう。
でも、結婚する理由って本当にそうなのでしょうか?
だって愛する人と一緒にいたいと思うことすら自分の心が満たされるためだし幸福感を得るため…つまり“自分”の幸せのための選択なのではないしょうか。
自由や幸せは、誰かと分かち合わなくとも幸せを感じることができるけれど、苦悩は誰かと分かち合うことで辛さも悩みも半分になるし、むしろ二人の力が合わさればプラスにもなり得る可能性があるのでは?と感じます。
生涯独身だからこその楽しさや自由は大きなメリットだけれど、結婚をしてパートナーを得ることで辛さや悲しみを分かち合えることは大きな強みですし、年をとったときに「孤独ではない幸福感」を得るために人は結婚をするのではないしょうか。
…とはいえ自分が何を取るのかは自由ですし、結婚をしたとしてもパートナーに先立たれ、孤独を感じる人だっています。孤独が怖いのならば老人ホームに入居してしまえば良いという考えをお持ちの方だっていらっしゃりますし、結婚が良い悪いはいくら考えても答えが出ることはありませんし、そもそも答えなんてないのでしょうね。
生涯独身者の備えや準備

生涯独身でいるということは、何か問題が生じたときにも一人で乗り越えなくてはなりません。
生きていれば予想だにしない出来事が起こりうるもの。だからこそそのときのための備えや覚悟が必要です。どんな覚悟や備えが必要なのか見ていきましょう。
今のうちから健康管理を
怪我や病気をしたときに頼れる人がいないかもいれません。
いつ怪我や病気になるかは誰にも予測ができないことですから、少しでもリスクを減らすために今のうちから健康管理を徹底しましょう。規則正しい生活や適度な運動を心がけ、丈夫な身体を手に入れ、将来の怪我や病気を回避しましょう。
貯蓄をしっかり蓄えて
稼いだお金を自由に使えるところが生涯独身のメリットではありますが、今と同じ生活が永遠と続くということはありえません。いざというときのために貯蓄は十分にしておきましょう。自分の老後だけでなく、親の介護や葬儀代などパートナーはいなくとも親や兄弟の将来も考えておくといいでしょう。
趣味や友人関係の充実
身近な家族がいなくなり、一人になってしまったときの喪失感はとても大きいですし、なにか悩みを抱えたときに相談できる親しい友人がいるのといないのとでは全然人生の楽しさが違います。また没頭できる一生ものの趣味を持っていると生涯独身と決めた自分の人生を目一杯楽しめるでしょう。日本人の寿命は伸びていますから、長い人生どのように過ごすかが大事。
福祉制度を理解する
福祉制度の理解を深めて、いざというときに公的なサポートがしっかり利用できるようにしておきましょう。介護全般においては市役所などで相談窓口が設けられておりますし、住んでいる地域によっても詳細は異なるので事前に問い合わせをしておき、生涯独身の不安を少しでも取り除いておくといいでしょう。
一生に一度の人生、悔いがないように生きて

今回は、生涯独身のメリットやデメリット、そして結婚する本当の理由などについてお話していきましたがいかがでしたか?
生涯独身者は年々増加傾向にあり、確かにテレビのバラエティやニュースなどで高齢者の方が「独り身だ」と答えても違和感のない世の中になってきていますよね。結婚するかしないかを自由に選択できる時代だからこそ、悔いがないように生きたいですね。
人生は一度きり!今日も明日も二度と戻ってくることはありません。
自分が生きるうえで何を重要視しているのか、将来はどうなっていたいのか、今一度冷静に考えてみませんか?
何も考えず結婚したり、何も考えず結婚の機会を逃すよりもちゃんと考えた上で選ぶ人生の方が後悔は少ないです。何かやりたいことがあるのならそれは結婚してからでもできるのか、はたまた独身の方がいいのか考えるべきですし、将来一人でも寂しさを埋められるほどの何かがあるのか、ないのかでも人生の充実度と満足度は大きく変わってきます。
この記事を見てくださっている方はきっと今からでも人生の軌道修正ができる方たちだと思います。この機会に自分の人生向き合ってみてはいかがでしょうか?