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いい男とはどんな男のこと?いい男の特徴5選と見分ける方法

chikaze

92’/ノンバイナリーのフリーライター/修士(学術)/社会心理学専攻、主にジェンダー論。純文学、’70s少女漫画、映画、古着が好き。街コンで出会った夫ともうすぐ結婚2周年。noteでエッセイと小説を書いています。

1000人斬りナンパ師だとか婚活アドバイザーを自称するインフルエンサーが「いい男の特徴」をまとめてSNSで発信しているやつ、よく見かけません?

なんかめっちゃそれっぽいこと書いてあって、読むだけで「これを実践すれば俺もモテるかも?!」と根拠のない自信がむくむく湧くような、ああいうの。

でもあの情報って、本当に正しいんですかね?あれをまんま実践したからモテるようにってたら、誰も苦労しなくないですか?

そこで今回は、この広いインターネットの大海原に溢れまくった「いい男の特徴」を再考してみました!古い価値観や間違った定説に騙されぬよう、ぜひご一読ください…!

世間で言われる「いい男の条件」は間違いだらけ?!誤ったいい男の特徴とは?

世間でもっともらしく定義されている「いい男の条件」。その中にはすでに時流から大きく離れているものも、少なからず含まれています。

そのためまずは、誤ったいい男の特徴を整理してみましょう!

誰にでも平等!それは本当の優しさ?

誰にでも平等に優しい男性こそが、理性的で素敵だとSNS上ではよく見かけます。たしかに他者への心配りはとても大切ですし、人によって態度を変える男性は願い下げですよね。

「最低限の他社への配慮」は、言わずもがな大事です。しかし、それが八方美人となってくると話は別。

これはぼく個人の話になるのですが、ぼくの夫(ぼくは戸籍が女性のノンバイナリーかつパンセクシュアルで、男性と婚姻関係にあります)にも若干そういう傾向があり、結婚当初しんどい思いをしました。

具体的にいうと、義家族との関係性ってやつです。自分の家族とパートナーの間に何かあった場合って、真っ先にパートナーの肩を持つべきだとぼくは思っているんですよね。だって、パートナーはその家族の中でアウェイだし、頼れるのは自分しかいないわけだから。

義母の発言で傷ついたことがあったんですけど、意を決してそれを夫に伝えたら「いや、うちの母親はそんなつもりで言ったわけじゃないと思うよ」と言われてしまったという苦い思い出があります。いやいや受け手であるこっちが悲しいって言ってるんだから、まずはその感情を肯定してくれよ……なんで先に義母の気持ちの弁解に入るんだよ……とめちゃくちゃ萎えました。

夫的には「仲良くしてほしい」「誤解されたくない」という気持ちがあったらしいのですが、自分の母親の気持ちを代弁する前にやるべきことあるだろうがよ、って感じでしたね……。

毎回奢ってくれる!金銭感覚は大丈夫?

リードしてくれるタイプの男性にありがちなのが、「デート代のすべてを奢る」というもの。

引っ張ってほしいタイプの人間にとってはときめきポイントになるけれど、それが毎回だとだんだん「この人、金銭感覚大丈夫だろうか……」と不安になってきちゃうんですよね。

いや、奢ってくれること自体はいいんです。特に大食漢な男性の場合は自ずと食べる量に差が出てきちゃいますし、そういうときに割り勘されるとやっぱしモヤついちゃうし。同い年かつ収入に差がないのであればそこまで気にならないけれど、年上で自分よりも遥かに稼いでたりなんかすると余計に「えええ〜」ってなっちゃいますよね。

でも、むちゃくちゃがめつい人は置いておいて、死んでも財布は出さないぞ精神でデートするタイプの方って、このご時世そんなにいなくないですか?

いたとしたらそれはその人の感覚に問題アリな気がします。将来を考えていると特に「いつも奢ってくれるけど、ちゃんと後先考えてる?大丈夫?」と心配になるので、気負いすぎもかえって逆効果ですよ。

常に前向きでストイック!口癖は「成長」

商社マンとかで、「向上心」「成長」が口癖の人いますよね。

ツーブロックで、意識高い系で、学生時代に団体発足してたり、高級そうな焼肉の写真に#感謝とかハッシュタグ付けて「尊敬する上司とご飯!」なキャプションをSNSにポストしてる、ああいう系です。

いや、いいんですよ。意識が高いのは素晴らしいことです。目標は人生を豊かにするし。よくわかんないけど。ただこういう人って、だいたい他者の弱みに寄り添うことをしない気がします。ぼくの主観ですが。

有名になりたい気持ちも、仕事で成功を収めたい気持ちも、「なんかようわからんけどすごい人」として見上げられたい気持ちも、みんな持ってる承認欲求です。それ自体は恥ずかしいことじゃないんですけど、愚痴や悩みなど人のダメなところを許容しないタイプの男性は、一緒にいて疲れちゃいますよね。

スーパーポジティヴシンキングで似た思考の人なら問題ないけど、パートナーとしては疲れちゃいそうだな……まあ意識高い系の男性だってぼくなんかお断りでしょうけど。

過剰なレディーファースト!女性を対等な人間として扱っていないかも?

これは対女性に限られる話なのですが、レディーファーストが行き過ぎてる男性ってちょっと現代においては警戒したほうがいいな〜とぼくは思うんです。

なんでかっていうと、「女性は男性が守るべきもの」「女性は男性より弱い存在」という時代錯誤な価値観から抜け出せていない可能性を疑っちゃうから。

自分が男性であることを誇りに思った上で、自分の目指す「男らしさ」が「女性をエスコートすること」であるのならば、それは単純にその人らしさなので素敵ですよね。女性が社会から押し付けられた「女らしさ」ではなく、自分の「女性」というセクシュアリティを誇った上で「女子力」を大切にしようとするのと同じで。側から見てても素直にかっこいいなって思います。

そうじゃなくて、社会的な「男らしさ」を完璧にまっとうしようとするタイプの男性は、ちょっと身構えてしまうんですよね……。その人自身の信念なのか、はたまた古い価値観に縛られているだけなのか。

後者の場合、「家事・育児は女性がやるもの」みたいな性役割をゴリゴリに押し付けてきそう。いや、もちろん人によるし、穿った見方なのは百も承知ですが……!

愚痴や不平不満を一切言わない!正義こそすべてで融通が利かない可能性も

物腰が柔らかくいつだって穏やかで、感情的な側面を一切面に出さない、そういう男性って一見すると素敵ですよね。素敵だし、素晴らしいんだけど、だからこそパートナーにもその潔癖さを求めてきそうで怖いんです。

愚痴や不平不満はぜ〜んぶ一律に悪で、どんなときでも口に出すべきではなくて、思うことすら醜いし、受け入れられない。言ってしまえば頭が硬く融通が利かない男性だと、関係が深まるにつれて息苦しさを感じてしまうかも。

そりゃ、いつでもどこでも愚痴ばっかな人なんて、みんな嫌ですよ。そんな人とお付き合いするとかぜったい嫌だし、友達としてさえ関係を続けたくはないです。でも、恋人にすら日常の愚痴を吐くことができないとなると、想像しただけでしんどくなっちゃいます。

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真のいい男とは?本当にいい男の特徴5選!

ここまで挙げてきた「いい男の特徴(偽)」は、一見良さげだけど長くお付き合いするうちに違和感を覚えるようなポイントだと思います。最初は肯定的に捉えていた側面が、蓋を開けてみたら短所とも取れるものだった、みたいな。

じゃあ、真のいい男とは一体どのような男性を指すのでしょう。

内省ができる

ポジティヴ一辺倒の男性は「いい男」と言えないのでは、とぼくが思う理由がこれ。自分の内面を省みることができるかできないかって、けっこう重要だと思います。

自信満々・自己肯定感つよつよのまんま一本の道を肩で風切って歩く姿って、勇ましいのかもしれないけれど、「自分の在り方は正しいのか」と常に自身に問い続けられる人こそ真に魅力的な気がするんですよね。

そういう男性って、話し合いにも正面から応じてくれるし、こちらの痛みにも寄り添う姿勢をいつも持ってくれるんです。長く付き合う上で、内省ができるかどうかは結構重要なポイントのひとつですよ。

「ごめんなさい」「ありがとう」が言える

基礎中の基礎ですが、「ごめんなさい」と「ありがとう」を頑なに言わない人って避けたほうがいいです。特に注意してほしいのが、特別なシーンではなく日常で小さな「ごめん」「ありがとう」がすんなり出てくるかどうか。

ついこのあいだのことなんですが、買い出しに行く夫に「〇〇ってメーカーのマウスウォッシュを買ってきて」とお願いしたのに、彼は間違えて「〇〇の歯磨き粉」を買ってきてしまった、ってことがあったんです。

それを指摘したら「〇〇を買ってきてとしか聞いていない」の一点ばりで、謝罪をしてくれなかったんですよね。

もちろんぼくの伝え方にも問題はありましたが、そこでサッと「あ、勘違いしてた!ごめん!」って言えば済むはずなのに、どうして意固地になるの?とキレ散らかしました。

シリアスな場面じゃなくとも、お互い非がある場面だったら「ごめん」は必要なんじゃないかなあとぼくは思います。

意地を張らずに素直に間違いを認められる、ということは素晴らしいことですし、何より「謝ったら負け」みたいな思考の人と一緒にいるのはしんどいですよね…。

「男らしさ」に固執しない

「男は泣くべきではない」「男は強くあらねばならない」「男なら仕事で稼いで家族を養うべき」……こうした前時代的な価値観から脱出している男性って、お付き合いする上ですっごく楽です。だって相手にも性役割を押し付けたりはしないですから。

そういう男性なら、恋人が女性である場合、「料理ができなきゃ女じゃない」みたいな偏見をぶつけてくることはまずありません。男性に対しても「仕事ができなきゃ男じゃない」みたいに振る舞うこともありませんしね。

社会が形成した「男らしさ」にしがみついておらず、そこから自由であることは、とても大事なことです。

弱さを見せられる

先に述べたように前時代的な価値観に縛られていない男性は、弱さを見せることにてらいがありません。できないこと・間違っていることを素直に認めることができるし、弱音も愚痴も恋人の前では吐いてくれます。

完璧な人間よりもどこかに綻びのある人の方が、親近感も湧きますよね。また、自分の弱さを認められる人であるならば、他人の弱さにも寛容です。

「なんでそんなこともできないの?」「なんでそんなことで悩むの?」なんて言葉は絶対に口にしないはずですし、あなたが弱っているときはきっと寄り添ってくれますよ。

常に大切な人の味方であり続ける

誰にでも優しい人より、真に大切な人だけを大事に扱う人の方が、信頼に値します。たとえばあなたが飲み会の場で誰かに嫌ないじり方をされたとして、その場で「そういうのやめろ」と即座に言ってくれる男性って素敵じゃないですか?

八方美人な人だと、そうはいかないはず。あなたよりも「みんな」=その場の空気を大切にするため、庇ってくれる可能性は低いといえましょう。

そう考えると、特定の人だけを真摯に大切にできる人の方が、長くお付き合いしていけそうですよね。だからこそ、「誰に対しても平等に優しい」という特徴に、ぼくはあまり惹かれません。

本当のいい男の見分け方とは?

本当にいい男の特徴を押さえたところで、最後にその見分け方を解説していきたいと思います。みんな、エセいい男に騙されないで!

身の丈に合った生活をしているか

身の丈に合った生活が送れているかどうかは、必ずチェックしておきましょう。毎回奢ってくれる男性やまめにプレゼントを贈ってくれる男性は一見すると魅力的ですが、単に金銭感覚がバグってるってだけの可能性も否めません。

自分の力でしっかり稼いでいて、そのお金で計画的に支払うことができているか。交際をスタートする前に、しっかり押さえておきたいポイントのひとつです。

他人の弱さを許容できるか

嘘をつかない、約束を守る。これらの特徴は誠実さを見極める上で重要ですよね。だれもが恋人候補の男性に対してチェックする項目だと思います。そして誠実さに確信が持てたら、もうひとつチェックしてほしいポイントがあるんです。

それが、柔軟性の有無。品行方正であるあまり、他人の弱さやダメさを許容できない、いわゆる融通の利かないタイプって意外と多いんですよ。

付き合う前は真面目さに惹かれてそこが見えなくなりがちですが、のちのちしんどくなっちゃうのがこのタイプ。

ですので、ルールや規則にのっとった言動以外は許せないみたいな考え方をしていないかどうかも、きちんと確認しておきましょう。

傾聴する力があるか

話し上手で面白くて場を盛り上げてくれる男性って、一緒にいて楽しいですよね。でも、自分の話ばかりする人だと、交際するにはちょっと辛いかも。

こっちの話を奪う勢いでマシンガントークされるのはしんどいし、そもそも聴く姿勢がなければ会話は成り立ちませんしね……永遠に聴き役に徹せねばならない会話ってなかなかハードです。

おしゃべりが上手い人に対しては、傾聴力があるかどうかもチェックしておいてください。あなたが何かに悩んでいるとき、話を聞いてくれなかったら地獄ですからね。

幸せになるために付き合っているのに、モヤモヤが溜まるばかりじゃ意味ないですもん。

上っ面だけで判断しないで!本質を見抜く目を持とう

お付き合いが始まってしまうと、その後なにかズレが生じたときに身動き取れなくなっちゃいます。そのズレが決定的な欠点でない限り、別れには踏み切りにくいもの。

そのうち情も湧いちゃうと、余計に離れられなくなりますよ。あなたの貴重な人生の時間を棒に振ることにもなりかねません。

だからこそ、付き合う前にしっかりと相手を見極める目を持ちましょう!恋愛中ってついつい浮かれモードに突入しがちですが、冷静な視点も忘れちゃダメですよ。あなたが本当にいい男と出会えるよう祈っています!

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